レーシックと保険
レーシックに興味があるけれど費用面がネック…と悩んでいる方は多いでしょう。 レーシックは美容整形等と同じく、公的な医療保険(健康保険や国民健康保険など)が適用されない自由診療です。そのため、レーシック費用は全額自己負担となり、少なくとも数万円、眼科によっては数十万円の費用がかかるケースもあります。
ただし、民間の保険会社が取り扱う一部の医療保険では、レーシックに対して手術給付金の支払いをしている保険があります。給付金額は、入院給付金日額の10倍などで、5~10万円が一般的。レーシックの全額を補うほどではないとしても、大きな助けとなることは間違いありません。
ここでは、レーシックで給付金が下りる医療保険や、保険以外にも活用できるレーシックの割引制度などを紹介していきます。
レーシックと保険
民間の医療保険は、公的医療保険の上乗せ保険として生命保険会社や損害保険会社が販売する保険です。多くの医療保険は、病気による入院で日額5,000円や1万円、手術を受けた場合には入院給付金の5~40倍といった給付金が支払われます。手術給付金の支払いは、一定日数以上の入院が条件となる場合もあれば、日帰り入院でも支払い対象となる場合もあります。
ただし、レーシックが普及したことにより、保険会社では徐々にレーシックを給付金の支払い対象外とする動きが出てきました。レーシックが病気治療のための手術ではないこと、公的保険の適用外であることなどが主な理由です。
現在発売されている医療保険のほとんどは、レーシックを給付金の支払い対象外としています。ただし、このような保険会社の改定が盛んになったのは、おもに2007年4月頃から。つまり、2007年4月以前に加入した医療保険の場合は、当時の契約が継続されているため、レーシックで手術給付金が支払われるケースがあります。
まずは加入中の医療保険に問い合わせてみよう
特に2007年以前に加入した医療保険は、レーシックで手術給付金が支払われる可能性があります。まずは保険会社の担当に確認しましょう。問い合わせる際は「レーシック」ではなく、正式名称の「エキシマレーザー角膜屈折矯正手術」と言うと保険鑑定がスムーズです。
手術給付金の支払い対象だったら
手術給付金を請求する際は医師の診断書が必要になります。レーシックを受ける眼科に診断書の発行を依頼しましょう。
なお、診断書作成はほとんどの眼科が有料です。手術にかかる費用に加えて、これらの診断書発行にかかる費用も忘れずに加味しておきましょう。
▼おもなレーシック眼科の診断書作成費用の例
- 新宿近視クリニック…1通10,000円
- 神戸神奈川アイクリニック…1通5,000円(税込)、入院・通院証明書などが必要な場合は、1通3,000円(税込)
- 品川近視クリニック…1通9,000円(税込)
レーシックと医療費控除
公的医療保険は適用対象外となるレーシックですが、医療費控除は対象となります。
医療費控除とは、毎年1月から12月までの1年間の医療費が10万円を超えた場合、支払い額に応じて所得税・住民税が減額される制度のこと。還付される金額は、申請者の所得額(所得税の税率)に応じて決まります。
医療費控除額=(医療費控除の対象になる医療費 - 保険金等で補てんされた金額) - 10万円(総所得200万円未満の人は総所得金額等×5%)
※還付額は上記の計算式で導き出された金額に所得税率をかけて求める
なお、医療費控除はレーシック以外の医療費(通院、入院など)や、同一生計の家族の医療費とも合算が可能です。申請する場合は、手術を受けた翌年の3月15日までに確定申告を行う必要があります。
確定申告を行う際は、医療機関によって発行された領収証が必要です。レーシック後の領収証は確定申告まで大切に保管し、紛失のないよう注意しましょう。
レーシック その他の割引
また、上記のような給付金や税額控除以外に、レーシック眼科が独自で実施している割引もあります。これらの割引を活用することで、レーシックの費用負担を抑えることができます。
≪ レーシック眼科が実施しているおもな割引制度 ≫
遠方割引
対象地域の人がレーシックを受ける場合、レーシック費用を割引
おもな実施眼科
学割
大学生や専門学校生などを対象にレーシック費用を割引
おもな実施眼科
職業割引
特定の職業に従事する人を対象にレーシック費用を割引
おもな実施眼科
現金割引ほか
現金払いなど所定の支払い方法でレーシック費用を割引
おもな実施眼科
SNS割引
ソーシャルメディアに手術の感想を書くとレーシック費用を割引
おもな実施眼科
ツイッターやブログ、フェイスブックにレーシックの感想を書くと割引(併用可)
- ツイッター割引…1,000円返金
- ブログ割引…1,000円返金
- フェイスブック割引…1,000円返金
様々な補助制度を活用しつつ、信頼できるレーシック眼科を選ぼう
このように、レーシックには保険以外にも様々な補助制度があります。自由診療であるレーシックは、眼科が各自の裁量で料金を設定できるため、レーシック費用そのものも眼科によって大きく異なります。
レーシック費用を少しでも安く抑えようとするあまり、つい安いレーシック眼科や、割引額の大きい眼科を選びがちですが、眼科を選ぶ際は費用ばかりでなく、眼科の手術実績や、眼科専門医の有無、適応検査での対応などをチェックすることも大切です。
大切な自分の目を任せる眼科だからこそ、口コミなどの評判も参考にしつつ、自分自身の目で信頼できる病院を探しましょう。