レーシックの種類と最新の視力矯正手術

レーシックは、眼科によって様々な種類に分かれています。
イントラレーシックやアイレーシックなど、複数の眼科が行なっているレーシック手術がある一方で、各眼科が独自の改良を加え、オリジナルの名称を冠しているレーシック手術もあります。それぞれのレーシックの特徴を見極めるためには、名前だけでなく、実際に使われている機械や手術の方法(術式)など、手術の中身そのものをある程度、理解すると良いでしょう

本特集では、レーシックの種類や利用する機械に加え、最新の視力矯正手術についてもご紹介します。

視力矯正手術の利用を検討している方は、本特集を参考に、レーシックに関する理解を深め。自分に合ったレーシック手術を見つけましょう!

レーシックの種類は、医療機械が決め手

レーシック手術のメインとなるのは、「フラップ作成」と「視力矯正(屈折矯正)」という2つのステップです。角膜の表面を削り、薄いフタのようなかたちに切り込みを入れるのが「フラップ作成」、作成したフラップを持ち上げてレーザーを当て、角膜の光の屈折率を調節するのが「屈折矯正」です。

レーシック

この2ステップは、わずかな誤差も許されない精密作業であり、ほとんどの眼科が、コンピュータ制御の医療機械等を使って行ないます。
また、各眼科が実施している上位タイプのレーシック手術では、「フラップ作成」と「屈折矯正」に加えて、患者一人ひとりの角膜のゆがみ(収差)を解析する機械や、眼球の細かい動きを追尾(トラッキング)して、誤差の少ない施術が可能な機械が使われる場合もあります。

レーシック手術の多くは、このとき使用する機材の種類と、その機械を使用した手術方法(術式)によって種類や名称が決まります

フラップ作成に使われるおもな機種(レーザー、眼球用カンナ)

イントラレース FS60 AMO社(旧VISX社・旧Intralase社)・米国製。さまざまなレーシックに使われる。最新機種にINTRALASE iFSがある
FEMTO LDV(通称ダヴィンチ) Ziemer社・スイス製。AMOと提携。トップビューカメラ搭載
マイクロケラトーム(眼球専用カンナ) NIDEK社・日本製
Epi-K Moria社・フランス製。エピケラトーム
アマデウスII(AMADEUS II) Ziemer社・スイス製。エピケラトーム

屈折矯正に使われるおもな機種(エキシマレーザー)

ビジックス・スター S4 IR (VISX Star S4 IR) AMO社・米国製。オーダーメイド照射可能
アマリス(Amaris) シュインド社・ドイツ製。5次元アイトラッキング搭載。ウェーブフロントにも対応。日米無認可
アレグレットウェーブコンチェルト(Concerto) Wavelight社・ドイツ製。アイキュー(Eye-Q)上位機種。アイトラッカー機能搭載
アレグレットウェーブアイキューブルーライン(ALLEGRETTO WAVE Eye-Q Blue Line) Wavelight社・ドイツ製。アイキュー(Eye-Q)上位機種。アイトラッカー機能搭載
アレグレットウェーブアイキュー(Eye-Q) Wavelight社・ドイツ製。アイトラッカー機能搭載
Technolas 217P Technolas Perfect Vision社・ドイツ製。6次元アイトラッキング
Technolas Z100 Technolas Perfect Vision社・ドイツ製
エキシマレーザ角膜手術装置 QuestTM NIDEK社・日本製
エキシマレーザ角膜手術装置 EC-5000 CXIII NIDEK社・日本製

眼球のゆがみ(収差)計測に使われるおもな機種

VISIX Wave Scan WaveFront(ウェーブスキャンウェーブフロント) AMO社(旧VISX社・旧Intralase社)・米国製。低次収差(近視・遠視・乱視)と高次収差(微細な光のゆがみ)を精密に解析。単にWave Scan(もしくはWaveFront)とも
ZDW(ZyoptixR Diagnostic Workstation)

現在行なわれているおもなレーシックの種類

Check! 各眼科で対応しているレーシック手術

アイレーシック(iLASIK)

米国AMO社の商標として登録されているレーシック手術。使用する機材・名称・ロゴがAMO社指定のものに統一されている。米国NASA・米軍認定(パイロット・軍人も手術可能)のレーシック。
AMO社開発の医療機械を使用して、一人ひとりの眼球のゆがみ(収差)を測定した後、視力を矯正するため、術後の視界のにじみがなく、視力安定効果に優れる。

メリット

  • 1人1人の目に合わせたフラップを作るため、安全性が高い
  • 合併症を発症しにくい

デメリット

  • 手術費用が高額
  • 手術を実施している眼科が少ない
こんな人におすすめ
合併症が発症する可能性をできるだけ低くしたい人、より自分の目に合ったレーシック手術をしたい人
フラップ作成 イントラレース FS60(Intralase FS60)、iFSフェムトセカンドレーザー
視力矯正 ビジックス・スター S4 IR (VISX Star S4 IR)
収差測定 ウェーブスキャン・ウェーブフロント(WaveScan WaveFront)、アイデザイン

※フラップ作成の前に、一人ひとりの眼球表面のゆがみ(収差)を測定する

Zレーシック

フラップの作成にFEMTO LDV(通称ダヴィンチ)を用いたレーシック手術の総称。視力矯正で使われる機種によって、細部の名称は異なる。イントラレースよりも照射時間が短く、術後の炎症が少ない。

メリット

  • 術後の炎症が少ない
  • 低エネルギーで緻密なレーザー照射が可能

デメリット

  • フラップがずれやすい
  • 角膜が薄い人は手術を受けられない場合も
こんな人におすすめ
激しい運動をすることが少ない人、目への負担をできるだけ減らしたい人
フラップ作成 FEMTO LDV(通称ダヴィンチ)
視力矯正 アマリス(Amaris)、アレグレットウェーブアイキューブルーライン(ALLEGRETTO WAVE Eye-Q Blue Line)など

イントラレーシック

フラップの作成にイントラレース FS60を用いたレーシック手術の総称(広義には、アイレーシックも含まれる)。多くの眼科が実施しており、視力矯正にビジックス・スター S4 IR (VISX Star S4 IR)を使用するものは「コンベンショナル(イントラ)レーシック」と呼ばれることも。
上位のイントラレーシックでは、視力矯正前に眼球のゆがみ(収差)測定を行なったり、手術時にアイトラッキング(眼球の動きを追尾してレーザー照射する機能)を備えた機械が使われる。強い近視、乱視にも対応している。

メリット

  • 1人1人の目に合わせたフラップを作るため、安全性が高い
  • 感染症が起こりにくい

デメリット

  • 手術費用が高額
  • フラップの作成、接着にやや時間がかかる
こんな人におすすめ
強い近視や乱視で、他のレーシック手術が難しい人、感染症のリスクを減らしたい人
フラップ作成 イントラレース FS60(Intralase FS60)、INTRALASE iFS(Intralase FS60新機種)
視力矯正 アレグレットウェーブコンチェルト(Concerto)、アレグレットウェーブアイキュー(Eye-Q)、Technolas 217P、Technolas Z100、ビジックス・スター S4 IR (VISX Star S4 IR)

レーシック

フラップの作成にマイクロケラトームを用いたレーシック手術の総称。イントラレーシックよりも機械のコストが安いため低価格。術後の視力安定効果はやや落ちる。

メリット

  • 手術費用が安価

デメリット

  • 他のレーシック手術と比較すると、再近視化が起こりやすい
こんな人におすすめ
できるだけ費用を抑えてレーシック手術を受けたい人
フラップ作成 マイクロケラトーム
視力矯正 NIDEK社エキシマレーザー等

エピレーシック

フラップの作成にエピケラトームを用いたレーシック手術。マイクロケラトームよりも薄いフラップを作成する。手術後、角膜上皮の再生とともにフラップが剥がれ落ちるため、角膜の厚さが不充分な人や、格闘技等の激しい運動をする人に向く。

メリット

  • 角膜が薄い人でも手術を受けることができる
  • 激しい運動をしても、フラップがずれる心配がない

デメリット

  • 手術後、痛みを感じやすい
  • 術後数日間は、目を保護するためのコンタクトレンズを必ず装用しなければいけない
こんな人におすすめ
運動を頻繁にする人、角膜が薄い人
フラップ作成 Moria社・Ziemer社エピケラトーム等
視力矯正 NIDEK社エキシマレーザー等

現在行なわれているおもな視力矯正手術

各眼科で対応しているレーシック手術

品川近視クリニック

品川近視クリニック

数あるレーシック眼科の中でも、トップクラスの規模を実績を持つ大手レーシック眼科の一角。東京、札幌、名古屋など全国の主要都市5ヵ所に拠点を持ち、124万以上の症例数を誇る。スタンダードレーシックやZレーシック、イントラレーシックなど、幅広い手術に対応している点が大きな特徴。他のレーシック眼科と比較しても安価な料金でレーシック手術を提供している点も嬉しい。視力矯正手術の利用を検討している方であれば、チェックしておくべきレーシック眼科の1つだろう。

アイレーシック
Zレーシック アマリス750Zレーシック、スタンダードZレーシック、クリスタルZレーシック
イントラレーシック 品川イントラレーシックアドバンス、スタンダードイントラレーシック
レーシック スタンダードレーシック
エピレーシック
その他 Lext(レーシック手術+角膜強じん化)

神戸神奈川アイクリニック

神戸神奈川アイクリニック

レーシック手術の草分け的存在。特にアイレーシック、エピレーシックに力を入れており、様々なコースの中から自分に合ったものを選ぶことができる。また神戸神奈川アイクリニックは、様々な割引サービスが充実している点もチェックしておきたい。施術を受けられる拠点は東京、大阪、福岡の3か所。視力矯正手術の利用を検討している方で、自宅から拠点が近い方であれば、利用を検討する価値がある。

アイレーシック プレミアムアイレーシック、プレミアム アイデザインレーシック
Zレーシック
イントラレーシック iFSイントラレーシック
レーシック スタンダードレーシック
エピレーシック スタンダードエピレーシック、カスタムエピレーシック、アイデザインカスタムエピレーシック

新宿近視クリニック

新宿近視クリニック

新宿に拠点を持つ湘南美容外科グループのレーシック眼科。新宿近視クリニックの苅谷医師は、雑誌「全国のたよりになるいいドクター2017」で紹介されるなど、対外的にも高い評価を獲得している。レーシック手術は、イントラレーシック、スタンダードレーシックの基本となる2種類に加え、収差測定に最新の機器を利用した「Vario Designレーシック」も提供している。拠点が新宿のみとなっている点には注意が必要だが、確かな実績と施術力があるレーシック眼科の一つ。

アイレーシック
Zレーシック
イントラレーシック iFSイントラレーシック、iFSイントラレーシックオプティマイズ、Custom Fitイントラレーシック
レーシック SBKレーシック
エピレーシック
その他 Vario Designレーシック、Max Vario Designレーシック

南青山アイクリニック

南青山アイクリニック

20年以上の歴史を誇るレーシック眼科。提供しているレーシック手術はイントラレーシック、イントラカスタムレーシックの2種類のみ。手術費用は他の眼科と比較するとやや高いが、術後に万一視力が低下した場合、両眼1回ずつ無料で再手術を受けられる。また芸能人の利用も多く、施術力や安全管理にも定評があることを考えると、費用にこだわらないのであれば、候補に加えるべきレーシック眼科と言えるだろう。

アイレーシック
Zレーシック
イントラレーシック イントラレーシック、イントラカスタムレーシック
レーシック
エピレーシック

最新の視力矯正手術「ICL(フェイキックIOL)」「リレックススマイル」とは?

近年はレーシック手術以外にも、いくつか視力を回復する方法があります。中でも、「ICL(フェイキックIOL)」「リレックススマイル(ReLEx Smile)」の2種類は、レーシックのデメリットを克服した視力矯正手術として高い人気を獲得している、最新の術式です。この視力矯正手術について、どのような手術なのか確認してみましょう。

ICL(フェイキックIOL)

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ICL(フェイキックIOL)とは、目の中に特殊なレンズを挿入することで視力を回復する術式の総称です。ICL自体は以前からある術式ですが、技術が飛躍的に進歩したことで、夜間の見え方が改善、安全性が極めて高いことから利用者が増加。2018年3月7日には、HKT48の指原莉乃さんが、ICLの手術を受けたことを公表したことで、さらに注目度がアップしています。
ICL(フェイキックIOL)のメリットは、挿入するレンズが柔らかく折りたたむことができるため、目の傷口が小さくて済む点です。また、万一レンズが合わないなどの問題が起こった場合は、レンズを取り外すことで、以前の状態に戻すことができます。さらにICLは、「コラマー」と呼ばれるコラーゲンを含んだ素材でできており、眼内に入れても異物として認識されにくくなっています。そのため、炎症やレンズのくもりが起こる可能性が低く、特別なメンテナンス無しに視力を維持できる点も、大きな魅力でしょう。
その一方でICL(フェイキックIOL)はレーシックと比較すると、手術費用が高くなる傾向があります。レーシックは10万円弱から手術を受けることができますが、ICL(フェイキックIOL)は一般的に40万円~70万円程度が費用の目安です。また、適用検査後、レンズの発注が必要になるため、レンズが届き、施術を受けるまで1ヵ月~3ヵ月程度必要になることから、利用を検討している方は、余裕をもって検査・手術の申し込みを行いましょう。 手術費用は高くなるものの、目に対する負担を抑えることができ、安全性も高いICLは、数ある視力矯正手術の中でもチェックしておくべき最新の手術と言えます。

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リレックススマイル(ReLEx Smile)

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リレックススマイルとは、フラップを作成することなく視力を回復する最新の視力矯正手術のこと。レーシックはフラップを開き、レーザーで角膜を削ることで視力を矯正しますが、リレックススマイルは角膜の内部にレンズ型の切片を作り、切開部から抜き取ることで視力を回復します。
通常20mm程度必要な切開が3mm程度に抑えられ、手術後の視力回復が早い点が大きなメリットです。また、ドライアイ、ハロ・グレアといった合併症も起こりにくく、手術後快適に過ごすことができます。リレックススマイルであれば、フラップがずれる心配がないため、激しい運動をする人でも安心して手術を受けられるのも、嬉しいポイント。
ただし、ICL(フェイキックIOL)と同じように手術費用が高額になる点、再近視化が起こった場合、再手術を受けられない点には注意が必要です。また、レーシックと比較すると、手術を実施している眼科が少ない点も、リレックススマイルのデメリットと言えるでしょう。手術を受ける際は、執刀実績が豊富な医師が在籍するレーシック眼科の利用をおすすめします。
角膜が薄い人は、手術ができない可能性もあるので、まずは施術メニューにリレックススマイルがあるレーシック眼科の医師に相談してみると良いでしょう。

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まとめ

レーシックの種類と最新の視力矯正手術、いかがでしたでしょうか。
様々な種類があるレーシックですが、使う機械の特徴と術式がわかれば、各眼科の手術や料金を比較して、自分に合ったプランを選ぶことができます。
一般的には、手術に使用される機械は、最新式のものほど性能が高く、安全なレーシックを受けることができますが、近視・乱視の度合い、年齢、角膜の厚みや眼球全体のかたちなどによって最適な視力矯正手術は異なります。ICL、リレックススマイルなど最新の視力矯正手術も含めて、どの方法が自分に合っているかしっかりと判断することが重要と言えるでしょう。まずはレーシック眼科の適応検査で、ご自身の目の状態をチェックしてもらうのがおすすめです。

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