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放置することで失明の恐れも。視界がゆがむ「病的近視」に注意

日本は近視の割合が特に多い国として知られており、全国民の約41%が近視というデータもある*。
日本人にとっての近視は、ありふれた症状なうえ、眼鏡やコンタクトレンズ等で矯正すれば日常生活には支障がないため、病気という意識を持ちにくい。ただし、映像が歪んで見えたり、視界が黒く欠ける場合は、「病的近視」と呼ばれる眼病の可能性があるという。
最悪の場合は失明に至るケースもある「病的近視」について、早期発見と治療の方法をまとめた。

*近視人口を推計する(日刊ゲンダイDIGITAL)

徐々に進行する病的近視

近視は、眼鏡などを作る際に用いられる「屈折度数(単位:ジオプトリー(D))」によって軽度・中等度・強度などに分かれる。マイナス6Dを超える場合は強度近視と呼ばれ、屈折度数がマイナス8D以下になると、病的近視のリスクが高まるという

弱度近視 -3.0D以下
中等度近視 -3.0D超-6.0D以下
強度近視 -6.0D超-10.0D以下
最強度近視 -10.0D超-15.0D以下
極度近視 -15.0D超

視力回復

近視は、眼球が前後に伸びることで網膜上に像を結ばなくなった状態を指すが、病的近視の場合は前後に伸びた眼球の一部が、さらにいびつな形にゆがむことによって、網膜や視神経が傷つき、視野の一部が欠けたり、視界に黒い影が映るといった様々な合併症を引き起こす。
見え方に異常を感じるのは、病的近視がかなり進行している証拠なので、おかしいと感じたら一刻も早く受診することが大切だ
病的近視は、失明の恐れもある眼病であり、2005年の厚労省の調査によると失明原因の6.5%を病的近視が占めている。

早期発見には眼底検査が有効

病的近視の原因は、近視の原因と同様、はっきりとは判っていない。ただし、眼底検査で網膜の厚さを調べることにより、発症リスクを事前にチェックすることは可能になりつつある
特に、強度近視の兆候がある場合は、眼底検査を行い、病的近視のリスクが高いとわかった段階で、定期的に検査するなどして、合併症の早期発見・治療などにいかすことができるだろう。

近視の発症や治療に関する研究を進める「日本近視学会」では、近々、病的近視の診療ガイドラインをまとめ公表する予定。

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近視で眼鏡やコンタクトレンズを使用している人はめずらしくない。医師の処方箋がなくても眼鏡を作ったり、コンタクトレンズを購入することができるため、特に異常がない限りは、めったに眼科にかからないという人も多いだろう。

ただし、強度近視は、病的近視をはじめとする眼病のリスクを伴っているケースもある。目の健康を守るためには、かかりつけ眼科を持ち、半年から一年に1回程度の定期受診を心がけたい。また、「見え方がおかしい」「急に視力が低下した」など、少しでも異常を感じた場合は、すぐに受診するよう心がけよう。

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