レーシックとオルソケラトロジーはどちらがおすすめ? -費用やリスク、視力回復効果で比較!-
憧れの裸眼生活へ
眼鏡やコンタクトレンズなどの視力矯正器具を使用している方にとって、「視力を回復し裸眼で生活したい」と感じる場面は多いもの。矯正器具の使いやすさが向上し、少し前に比べると負担に感じにくくなってきているとはいえ、やはり裸眼で生活を送ることができるのが理想でしょう。
現在では医療技術の発展により、視力を回復できる選択肢が私たちにも与えられています。主な選択肢としては、レーシックとオルソケラトロジーが有名。
本特集では、視力を矯正したい方、レーシックとオルソケラトロジーどちらを選ぶべきか迷っている方のために、それぞれの特徴や費用・リスクについて比較しながら解説します。
レーシックとは?
レーシックは医療用レーザーを用いて角膜の屈折率を矯正することで視力回復させる外科手術です。近視・遠視・乱視は、目から入る光が網膜の正しい位置で焦点を結んでいないことが原因で起こります。レーシックは目の角膜の形状を変えることで光の屈折率を変化させ、視力を矯正します。
手術時間は両目で10~20分ほどと短時間で済み、手術後の痛みや細菌感染もほとんど起こらないのが特徴です。ただし、レーシックを行うことができるのは、20歳以上の方に限られています。また、事前に適応検査を受ける必要があり、そこで不適応となった場合には、手術を受けることはできません。
オルソケラトロジーとは?
オルソケラトロジーは就寝時に専用のコンタクトレンズを装着することで、日中裸眼で過ごすことができる視力矯正方法です。網膜の屈折率を調整する点はレーシックと同じですが、手術は必要なく、網膜に「クセ」をつけることで視力を回復させる仕組みです。
毎日のレンズ装着を継続することで、徐々に裸眼で過ごすことができる時間が長くなっていきます。コンタクトレンズの装着をやめると、視力は元に戻るため、途中で使用を中止することも可能。レンズは毎日洗浄をする必要があります。
オルソケラトロジーは、レーシックとは異なり20歳未満の方でも使用できる点が特徴。子どもの視力回復の手段としても、注目を集めています。
ただし、日本コンタクトレンズ学会のオルソケラトロジー・ガイドラインでは20歳以上の利用を推奨しているため、20歳未満の方の場合、医師としっかりと相談を行なった上で利用するようにしましょう。(日本コンタクトレンズ学会では、適用年齢を20歳未満に引き下げるとことを検討中)
レーシックとオルソケラトロジーを比較
費用面
レーシックとオルソケラトロジーにかかる費用は、眼科や選ぶプランによって大きく異なります。どちらも保険外診療のため、慎重に選びたいところ。最初にかかる費用に、どこまでの金額が含まれているのかを確認するのが、眼科選びのポイントです。
- レーシックの費用
- 適応検査費用 3,000円~5,000円(無料の眼科もあり)
- 手術費用 7万円~100万円程度(眼科、プランにより大きく異なる)
- 定期検診費用 1回1,000円~3,000円程度 ※手術費用に含まれていることも多いが、別途定期検診費用がかかるケースも
- オルソケラトロジーの費用
- オルソケラトロジー費用 15万円~20万円前後
- 装着テスト 5,000円程度
- レンズ交換費用 3万円~20万円前後
- 定期検診費用 1回1,000円~5,000円程度 ※プラン費用に含まれていることも
レーシックは一度手術をすれば定期検診に通うだけなので、オルソケラトロジーと比較すると、トータルコストは安くなる傾向があります。
一方、オルソケラトロジーのレンズの耐久年数は2年程度。レンズ交換の際には別途費用がかかります。オルソケラトロジーのトータルコストは、同じ期間、使い捨てコンタクトレンズを装着した場合とほぼ同額です。
リスク・デメリット
レーシックについて多くの方が不安に感じているのは、失明のリスクでしょう。しかし、これまでに、レーシックによる失明事例は一件も報告されておらず、失明の危険はほぼゼロに近いと言えます。
外科手術であるレーシックのリスクは、角膜を削るため、眼を元の状態に戻すことはできない点。手術後に視界がぼやけたり、異物感を感じたりと軽度の副作用が起こることもあります。1,000人中2~3人ほどは重度の副作用として、細菌感染や強度の乱視が起こるケースも。いずれも確率は低いものの、事前にリスクについて十分に理解しておく必要があるでしょう。
また、度数や角膜の厚みによっては適応検査で不適合となり、手術を受けられない点もデメリットと言えます。
オルソケラトロジーは毎日レンズを洗浄する必要があるため、管理の手間がかかります。レンズの洗浄を正しく行い衛生状態を保っていないと、角膜炎などの感染症になるケースも。また、装着後に視力が安定しないことがある点も1つのリスクと言えるでしょう。
オルソケラトロジーは比較的新しい視力矯正方法であるため、実施している眼科がレーシックと比較すると少ない点がデメリットです。また、視力回復効果に個人差が大きいことも、オルソケラトロジーの課題。
レーシックでは、術後の視力をある程度は予測できますが、オルソケラトロジーではどれくらいの期間でどれくらい視力が回復するかはケースバイケースです。加えて、重度のドライアイであるなど、コンタクトレンズの装着が不向きなケースも利用することができません。
視力回復の効果は?
レーシックを受けた方のおよそ90%が、裸眼での視力が1.0以上に回復すると言われます。また、-6.00Dまでの強度近視(場合によっては-10.00Dまで可能)に利用することができるので、近視の度数が強い方にも対応しています。
ただし、術後の視力は元の視力の強弱に左右されることがあり、軽度の近視の方ほど、回復効果が高いという結果が出ています。どの程度の視力回復効果が見込めるかを、事前に医師に確認することが必要です。また、レーシックを受けるためには、角膜の厚さなどに条件あります。まずは適応検査を受けましょう。
一方、オルソケラトロジーは、-1.00D~-4.00D以下の軽度~中程度の近視の方向きの視力矯正方法です。1週間ほどの装用で、夜遅くまで1.0以上の裸眼視力を得られる方もいれば、3ヶ月から半年ほどの期間を要する人もいます。回復率や回復までの期間には、かなり個人差があると言えるでしょう。
おすすめのレーシック眼科&オルソケラトロジー眼科
レーシックの種類例 |
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レーシック費用例 |
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保障期間 |
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定期検診 |
手術翌日、1週間後、1年後(※術式により異なる) |
神戸神奈川アイクリニックは、レーシックの草分け的存在。顧客満足度が高く、医師やスタッフの質にもこだわっており、145万件と国内トップクラスの症例数を誇る。スタンダードのレーシックから、患者1人1人の角膜に合わせてオーダーメイドのレーシックを行うものまで、8種類のレーシックを提供。アフターケアは、再手術だけでなく、手術後に万一合併症が発症した場合の治療費、検診などが全て無料になる「トータルケアサービス」を実施。
料金 |
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対象年齢 |
年齢制限なし ※装用可能かどうかで判断 |
保障期間 |
なし |
定期検診 |
翌日、1週間後、2週間後、1か月後、3か月後、以降3か月に1度必ず来診 |
検診費用 |
装用開始から3か月以内:無料 4か月目以降:1回3,000円 |
新宿近視クリニックは、オルソケラトロジーやレーシックを専門に扱う視力回復専門の眼科。子供のオルソケラトロジーにも対応しており、問診や装用テストでの適応状況を見ながら近視治療を行うことができる。使用するレンズは国産レンズの「αオルソK」。オルソケラトロジー眼科の中でも比較的リーズナブルな価格を実現している。
どっちがおすすめ?
レーシックは、一度手術をすればその後、手間がかからず裸眼で生活できる点が最大の魅力です。しかし、外科手術である以上、リスクがゼロとは言い切れません。リスクを限りなくゼロに近づけるためには、経験が豊富な、信頼の置ける眼科選びが大切です。
20歳未満の方やレーシックの適応検査で不適応となった方、手術に抵抗がある方はオルソケラトロジーを検討してみましょう。維持費と手間はかかりますが、日中裸眼で過ごすことができる点は、レーシックと同じです。
- レーシックをおすすめしたい方
- 強度の近視の方
- 毎日のケアなどが苦手な方
- 維持費をかけたくない方
- オルソケラトロジーをおすすめしたい方
- 軽度~中程度の近視の方
- 20歳未満の方(医師に要相談)
- 手術を行うことに抵抗がある方
本特集のレーシックとオルソケラトロジーの比較を参考に、自分に合った最適な矯正方法を見つけましょう。