オルソケラトロジーを体験するときのチェックポイント

オルソケラトロジーを体験するときのチェックポイント

オルソケラトロジーは、夜間の装用が可能な特殊なコンタクトレンズを使用して、眼の屈折率を変化させ、視力を回復させる近視治療のひとつ。
コンタクトレンズをはめて寝るだけで、昼間は裸眼で生活できるようになるメリットの多い視力回復方法ですが、実際にオルソケラトロジーを体験しようと思うと、「どこで治療を受けられるのか」「注意すべきことはないのか」等、気になる点も多いでしょう。

そこで今回はオルソケラトロジーを体験する際のポイントを解説。「体験の流れ」「注意事項」「オルソケラトロジーが体験できる眼科」などをご紹介します
オルソケラトロジーを検討している方は、本特集を参考に、オルソケラトロジーの気になる点や不安点を解消しましょう。

オルソケラトロジー体験の流れ

オルソケラトロジーの治療を受ける際は、事前に、オルソケラトロジーに対応している眼科で適応検査や装用テストを受ける必要があります。

オルソケラトロジー体験の流れ・画像

適応検査

オルソケラトロジーを体験する前に、適応検査で目の状態をチェックし、レンズの装用に問題がないかを調べます。

おもな適応検査の項目
裸眼時の視力測定
眼病検査
角膜検査
涙液検査
眼圧検査 など

装用テスト、1週間のトライアル

適応検査で問題がなければ、オルソケラトロジーレンズを実際に使用し、フィッティングの状態や視力回復効果等をチェックします。
チェック方法は、数時間ほどトライアルレンズを装用し、使用感等を確認する「装用テスト」が一般的。早い場合は、装用開始から1~2時間で効果を実感できるケースもあります。視力の回復効果は、0.1~1.0まで個人差が大きく、体質や眼の状態によっても異なります
また、眼科によっては、1週間ほどトライアルレンズを貸し出し、就寝前に装用して視力回復効果等を確認する場合もあります。

レンズの注文・受け取り

レンズの注文・受け取り

装用テストやトライアルの結果、治療を開始することが決定した場合は、レンズを注文します。
オルソケラトロジーのレンズは、患者1人1人の眼の状態(度数や角膜のカーブ等)に合わせてオーダーメイドで作られるため、注文から受け取りまでに1~3日間程度かかります。ただし、在庫状況などによっては受け取りまでの日数が増える場合もあるので注意。

治療開始

処方されたレンズを受け取った当日からオルソケラトロジーの治療がスタート。期間中は定期的に眼科に通い、視力検査を受けます。
定期検査の頻度は、眼科により異なりますが、おおむね治療開始から1週間後、1ヵ月後、3ヵ月後、半年後。視力が安定したあとは、3ヵ月ごとの検診に変わるケースが一般的です。
定期検査は、こまめに目の状態を把握し、問題なく装用を続けるために非常に大切です。安心してオルソケラトロジーを使用するためにも必ず受診しましょう。

オルソケラトロジーを体験する際のチェックポイント

オルソケラトロジーのレンズ

オルソケラトロジーのレンズ

オルソケラトロジーのレンズは、酸素の透過率が裸眼に近くなっており、角膜に必要な酸素を十分に取り入れられる作りになっています。
付け心地は、多少の異物感を伴いますが、強い痛みを感じることはほとんどありません。万が一、強い痛みが続く場合は、すぐに使用を中断し、かかりつけのクリニックに相談しましょう。

レンズケアの方法

オルソケラトロジーレンズは、毎日欠かさずにケアする必要があります。レンズケアを怠ると、レンズに傷がついたり、雑菌が繁殖するなどして合併症を引き起こす可能性があります。
基本的に、オルソケラトロジーレンズのケア方法は、一般的なハードコンタクトと変わりません。ケア方法には、「つけおき洗浄」と「すすぎ洗浄」の2種類があります。

つけおき洗浄
レンズを専用のケースに入れ、レンズが十分に浸る量の洗浄液で規定の時間洗浄します。使用時は水道水でレンズを丁寧にすすいでから装用します。
すすぎ洗浄
レンズを手のひらに乗せて洗浄液を垂らし、指の腹でレンズの両面を丁寧にこすり洗いします。水道水でレンズをよくすすいだあと、つけおき洗浄と同様、洗浄液に浸します。

オルソケラトロジーレンズのケア方法としては、洗浄力に定評のある「すすぎ洗浄」がおすすめ。「つけおき洗浄」にプラスしてこすり洗いの手間が加わりますが、レンズをより清潔に保つことができます。

年齢制限

レーシックの後遺症のリスク

オルソケラトロジーの対象年齢は、日本眼科学会のガイドラインによって20歳以上が推奨されています。ただし、あくまでも推奨のため、自分自身でレンズを正しく取り扱いできる、または、保護者がきちんと管理から装用までサポートできるケースであれば、年齢制限は問われません。

装用時間(規定の睡眠時間)

オルソケラトロジーレンズによる屈折矯正効果を得るためには、最低でも6時間以上の装用時間(睡眠時間)が推奨されています。

注意点

普段コンタクトレンズを使用している場合は、オルソケラトロジーの装用にあたって使用停止期間が決まっています。体験を申込む際には使用停止期間に注意して申込みましょう。

  • ソフトコンタクトレンズ:体験日の3日前
  • ソフトコンタクトレンズ(乱視用):体験日の1週間前
  • ハードコンタクトレンズ:体験日の2週間前

オルソケラトロジーの適応可能条件

適応可能 適応不可
  • 軽度~中度の近視
  • 軽い乱視(近視の1/2レベルであれば)
  • 軽度のドライアイ
  • 目の手術歴がない
  • 重度のドライアイ・アレルギー持つ方
  • 目の病気を持っている方
    (例:緑内障、網膜疾患、弱視など)
  • 妊娠中・授乳中の方
  • 規定の睡眠時間がとれない方
  • 正しい方法でレンズの取り扱いができない方
  • 角膜が薄すぎる方

オルソケラトロジーを体験できる眼科

神戸神奈川アイクリニック

神戸神奈川アイクリニック・画像

体験方法
装用テスト
※希望者には1週間のトライアルも実施
体験の流れ
適応検査~装用テスト~レンズ処方~レンズ受取~治療開始
料金
  • 適応検査:無料
  • 装用テスト:5,000円(税込)
  • 1週間トライアル:レンズ保証費用として両眼7万円(税込)
  • 定期健診:1回/1,000円 ※治療開始後3ヶ月間無料
  • 治療用レンズ:両眼18万円(税込)
レンズ保証期間
3ヶ月間
診療時間/診療日
  • 平日:11:00~19:00
  • 土曜:10:30~19:00
  • 日祝:10:30~18:00
  • (※すべて13:00~14:00は休診時間)
  • 休診日:火曜日、年末年始
特徴
神戸神奈川アイクリニックは、オルソケラトロジーやレーシックなどの視力回復治療を専門とする大手クリニック。世界各国で200以上の視力矯正専門眼科を運営する「オプティカルエクスプレス」グループと連携し、常に最新の医療機器を導入するなど、積極的に眼科医療技術の向上を目指している。
また、治療後のアフターケアも充実しており、保証期間内のオルソケラトロジーレンズの交換や破損は無料
さらに、夜間でも相談可能な窓口や、連携先の医療機関への紹介サービスなどのサポート体制も整っている。

南青山アイクリニック東京

南青山アイクリニック東京・画像

体験方法
1週間のトライアル
体験の流れ
適応検査~1週間お試し~レンズ処方又は体験延長~レンズ受取(※レンズ処方希望の場合)~治療開始
料金
  • 適応検査:2,000円 ※現在期間限定で適応検査代無料(2017年2月現在)
  • 1週間トライアル:トライアルレンズ代3,000円(税込)
  • 定期健診:約1,300円~3,100円(税込)
  • 治療用レンズ:両眼19万円(税込)
レンズ保証期間
1年間
診療時間/診療日
  • 午前:9:30~12:00
  • 午後:14:00~17:30
  • 休診日:火曜日、祝日の月曜日、年末年始
特徴
南青山アイクリニック東京は、1997年の開院以降、レーシックをはじめとする屈折矯正治療を中心に手がけてきた老舗の眼科クリニック。
オルソケラトロジーの治療実績は、1,200例以上を誇り、熟練の角膜専門医と視能訓練士による適応検査やレンズ装用指導を実施。また、治療後のアフターフォロー体制にも定評があり、全国各地の協力医療機関で定期健診等を受けることができる。視力回復手術のほか、一般眼科診療やドライアイ治療も実施。

まとめ

オルソケラトロジーは、昼間は裸眼で過ごしたい方や、レーシックなどの手術が「怖い」「角膜の状態等によって受けられない」という方におすすめしたい視力回復方法のひとつ。
夜間のレンズ装用を中止することで、矯正された角膜を元に戻すことができるため、万が一、治療して目に合わなかった場合でも安心です。
オルソケラトロジーを検討している方は、上記のような体験時のチェックポイントを参考に、自分に合ったオルソケラトロジー眼科を探しましょう。

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