ドライアイの原因と対策 - すぐに実践できる効果的な対策方法とは
涙の量が減少し、目の渇きや不快感、視界のかすみ等を引き起こすドライアイ。実は、涙は目を乾燥から守るだけではなく、殺菌効果や目の表面を滑らかに保つ効果などを持ち、目の健康に大きく関わっています。そのため、ドライアイを放っておくと、目の表面に傷がつく、角膜、結膜の炎症がおこるといった可能性も。ドライアイは、軽視できない目の病気なのです。
今回は、ドライアイの原因をわかりやすく解説し、すぐに実践できるドライアイ対策をご紹介します。本特集を参考に、目の健康を守りましょう。
ドライアイの原因とは?
ドライアイは、様々なことが原因となって発症します。以下に、ドライアイを引き起こす主な原因を挙げました。どの項目に自分が当てはまるかチェックしてみましょう。
ドライアイの主な原因
加齢
涙は、加齢に伴い量が減少し、成分も変化して蒸発しやすくなると言われています。高齢の方でドライアイを発症している場合、加齢が原因となっているケースが最も多いでしょう。
コンタクトレンズの使用
コンタクトレンズの使用も、ドライアイの原因として最もよくみられるものの1つ。特に、ソフトコンタクトレンズは目の水分を吸収する性質を持つため、よりドライアイを引き起こしやすいと言えます。1週間に1日はコンタクトレンズを外して過ごす日を作り、目を休ませると良いでしょう。
パソコンやスマホ等の画面の見すぎ
パソコンやスマホの画面を見つめているときは、瞬きの回数が少なくなるため、ドライアイが起こりやすくなると言われています。デスクワークをされている方は、1時間おきに5~10分程度休憩を取るのが理想的です。
空気の乾燥
冷暖房で空気が乾燥すると涙が蒸発しやすくなり、ドライアイの症状が出やすくなります。冷暖房を使用する際は、風が直接顔にあたらないように気を付けましょう。
レーシック
レーシックの術後、ドライアイの症状が出るケースは少なくありません。多くの場合、術後から3ヶ月~半年程度でドライアイは改善しますが、まれに症状が長引くケースも。レーシックを受けて半年以上経ってもなかなかドライアイの症状が回復しない方や、痛みを伴う方は、まずレーシックを受けた眼科に相談すると良いでしょう。
すぐに実践できる4つのドライアイ対策
ここでは、ドライアイの症状改善に効果がある4つのドライアイ対策をご紹介します。ドライアイによる合併症を未然に防ぐためにも、ドライアイでお悩みの方はぜひ試してみて下さい。
【ドライアイ対策 その1】ドライアイの改善に効果がある栄養素を摂取する
麻布大学の守口徹教授が行った研究によると、イワシなどの魚油に含まれる「EPA」という成分がドライアイの改善に効果があるという結果が出ています。EPAはドライアイの他にも、血液をサラサラにする効果がある栄養素で、EPAを摂取するためには、1日1食は魚を食べることが望ましいとされています。毎日魚を食べるのが難しいという方は、サプリメントで手軽にEPAを摂取する方法がおすすめです。
【ドライアイ対策 その2】防腐剤不使用のドライアイ用目薬を使う
ドライアイによる不快感を軽減し、合併症を未然に防ぐためには、目薬で定期的に目を潤してあげることが大切です。その際に使用する目薬は、涙の成分に近く刺激が少ないものや、液にとろみがあり潤いが持続しやすいものなどドライアイ用の目薬を使うことをおすすめします。また、塩化ベンザルコニウム、ソルビン酸カリウム、パラベンなどの防腐剤を使用していない目薬を選択することも重要です。防腐剤が入った目薬は、目に傷がついた状態で使用すると、角膜や結膜の炎症を引き起こす可能性があります。特に、普段コンタクトレンズを使用している方は、知らないうちに目に傷がついている可能性があるため、特に注意しましょう。
【ドライアイ対策 その3】目を温める
まぶたの淵には、「マイボーム腺」と呼ばれる皮脂腺があり、ここから分泌される油分には、涙の蒸発を防ぎ、目の潤いを保つ働きがあります。マイボーム腺の油分の分泌を促進するためには、目を温めるのが効果的。蒸しタオルや市販のホットアイマスクなどを活用して目を温めましょう。
【ドライアイ対策 その4】加湿グッズを活用する
冷暖房を使用する夏場や冬場は、目が乾燥してドライアイの症状が進行しやすくなります。そういった時には、加湿グッズの活用がおすすめ。オフィスでも使えるコンパクトなタイプの加湿グッズもあるのでぜひ活用しましょう。
ドライアイは、進行すると様々な合併症を引き起こす可能性もあります。今回ご紹介した方法を試しても全く効果が出ない場合や、目の乾燥や不快感だけではなく痛みを伴う場合は、眼科へ行き、検査を受けると良いでしょう。
ドライアイの原因と対策はいかがでしたでしょうか。ドライアイは、ちょっとした生活習慣や年齢などが原因で誰にでも起こりうる病気です。
ドライアイでお悩みの方は、今回ご紹介した対策をぜひ実践してみて下さい。