視力回復相談室
視力回復に関する様々な質問に回答する相談コーナー
訓練で視力回復ができますか?
Q.37
視力回復について質問です。最近、視力が1.2→0.8まで落ちました。視力は訓練で良くなると聞いたのですが、どんな方法で回復させることができますか?
友達は、ふだんから遠くを見るようにしたり、黒板のぼやけた文字を(目を細めないようにして)集中して見るようにしたら、視力検査の結果が良くなったと言っていました。友達のこのやり方は正解ですか?
目を良くする絵本(?)なども見かけますが、こういうものは視力回復に役立ちますか?
16才・女・高校生
回答
現代の医学では、残念ながら近視(視力低下)になる仕組みはよくわかっていません。そのため、視力が落ちた時に、その原因が何で、どうすれば回復させられるのかという確実な回答はないと言えます。
ご友人が実践している方法のうち、「遠くを見る」という方法は、近くを見ていた目が、遠くを見ることによって目の周囲の筋肉の緊張をやわらげ、疲れを回復させるという効果があります。市販されている目の良くなる絵本も原理は同じで、特殊な絵を見ることによって、遠くを見たときと同じように目の緊張がやわらぐようになっています。
「黒板を集中して見る」という方法は、視力そのものを回復させるというよりは、対象に注意が向くことで脳の予測力や理解力がアップし、視力をサポートしていると考えられます。
どちらの方法も、目に悪い影響はありませんが、近視そのものを回復させることはできません。眼精疲労が原因で一時的に視力が落ちているような場合(仮性近視)は、目の疲れがとれれば本来の視力まで見えるようになりますが、これは視力が回復したわけではなく、その目が持っている本来の視力に戻った状態です。
一度落ちてしまった視力を回復させるためには、眼鏡・コンタクトレンズなどの医療器具を使って矯正するか、レーシックのような手術によって目そのものの見え方を矯正するのが一番確実な方法です。
特に、黒板の字が見えないなど、学生生活に支障が出ているようであれば、早めに眼鏡やコンタクトレンズを検討されると良いでしょう。
なお、レーシックは、外科手術で角膜そのものの屈折率を変化させるため、医療器具に頼りたくない(裸眼で過ごしたい)という場合には最適の方法ですが、「20歳以上から」という年齢制限があるため、興味がある場合は、その年齢に達したときに適応検査を受けてみてはどうかと思います。
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